【睡眠の悩みを解決】本当に良い睡眠を取る方法

人生の30%は睡眠に時間を充てていると言われています.更に,睡眠の質が仕事や勉強のパフォーマンスに大きな影響を与えるため,睡眠の質を上げることはかなり重要です.
本書では,著者が1万人以上のビジネスパーソンを対象に取り組んできた睡眠改善例やデータ,知見を交えながら,薬や高価な道具を使用しない実践的な睡眠改善方法について紹介されています.

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まとめ

・質の高い睡眠には,「温度,光,睡眠圧」が大事.
・就寝1時間前に,入浴や温かい飲み物を飲むことで,身体の深部温度を人工的に上げることが重要.
・就寝前にスマホやコンビニなどの白色光を浴びることは避け,起床後は外からの光を浴びることが大切.
・夜の本睡眠の7〜8時間前からは睡眠をとらないようにして,睡眠圧を高めることが大事.

ハイパフォーマーである(仕事ができる)人とそうでない人の睡眠にある5つの大きな違い

1.ベッドに入ってからの寝付きが良い

理想的な寝付き方は3分〜10分かけてまどろみを感じ,徐々に入眠していくこと.ベッドに入ってすぐに眠れてしまうのは,逆に睡眠負債が溜まっている証拠で実は良くない傾向です.
寝付きの悪い人がなかなか寝ることができないのは,眠りに関係のないことをベッドで行っているからです.寝室でスマートフォンをいじる,読書をするなどの行為を習慣化してしまうと,脳は寝室を「遊ぶ部屋」「学習をする場」と認識します.脳は行為をセットで記憶するため,こういった行動を続けていると寝室を「眠る場所」として認識しなくなり,その結果,寝つきにくくなったり,眠りの質が悪化したりしてしまいます.
そのため,睡眠効率を上げるためには、寝室に眠りと関係ないものは持ち込まず、「ベッド=寝る場所」という記憶を脳に焼きつけることが重要.

2.起床時間が整っている

私たち人間は,起きて光を浴びたタイミングからだいたい7~8時間後に眠気を感じるようにできています.これは,サーカミディアンリズムと呼ばれる身体のメカニズムで,起床時間が整っていないとこのリズムが狂ってしまい,眠気に襲われやすくなり,パフォーマンス低下に繋がります.
よくある例が,オフである土日にたくさん寝てしまうことです.しかし,これでは十分な休息にはならないどころか、却って不調に陥るといった逆効果になってしまいます.たとえば,平日のサーカディアンリズムのスタート地点が朝6時だったとすると,週末に12時ごろまで眠った場合,起床リズムのスタート地点が昼の12時へとずれ込んでしまいます.サーカディアンリズムのスタート地点が狂った状態で翌週の月曜日の朝を迎えると,「身体はまだ寝ているけれども強制的に起きなければならない」というつらい状態に陥ってしまいます.
そのため,サーカミディアンリズムを整えるために,休日も平日と同じ時間帯に起床することが大事になってきます.

3.本睡眠前にうとうとしていない

睡眠の仕組みはバネの原理に似ており,起きている時間が長いほど眠る力が溜まっていきます.これを専門用語で「睡眠圧(睡眠の恒常性)」と言い,深く長い眠りである「本睡眠」に向け,この睡眠圧をしっかりと貯蓄していくことが質の高い深い睡眠には大切になってきます.例えば,23時に就寝したい場合は,16時以降は寝ずに睡眠圧をチャージする必要があります.

4.仮眠をフルに活用している

先ほど述べたように我々はサーカミディアンリズムによって,起きて光を浴びてから7〜8時間後には眠気が訪れます.この眠気をどう対処するかが大事になってきますが,ハイパフォーマーな人たちは仮眠によって,この眠気に対応しています.カフェインなどは一時的に眠気をブロックするだけですので,いずれ眠気が来てしまいます.そのため,15分〜30分の仮眠をとることが効果的な対処方法になります.

5.寝る時間に拘束されない

睡眠において重要なのは,リズムであり,寝る時間を一定にすることではありません.「睡眠のリズムを一定に保つ」という強い意識のせいで,頑なに寝る時間を一定に保とうとする人がいますが,「早く眠れるときには早く寝る」ことが大事です.自分が決めた就寝時間を頑なに守るために,眠気が来ているのにも関わらず,時間を潰し,いざ寝ようと思ったときに眠気のピークが過ぎて眠れなくなってしまうことがよくあります.
基本的には「眠い」と感じたら,それは身体が眠りを求めているサインなので,身体と脳の状態に耳を傾け,早く寝たい時は早く寝るのが吉です.

ベッドに入ってから早い段階で寝付き,起床時間が休日と関係なく一定であり,昼間の仕事中に感じる睡魔は仮眠で対応し,夜の本睡眠に向けて睡眠圧を溜めていく.そして,眠れるときには早く寝て,睡眠負債を溜めないようにする,これが仕事のできるハイパフォーマーな人たちの睡眠習慣になります.

睡眠の質を上げるには「体温・光・睡眠圧」が重要

1.体温のコントロール

睡眠においては身体の「深部体温」と呼ばれる脳や内臓などの身体内部の温度が重要になってきます.この深部体温が下がっていく過程で,人間は眠くなるという性質を持っており,この温度が急激に下がっていくときに,質の良い眠りが実現できます.
深部体温を急降下させるには,人工的に深部体温を上げる必要があります.その方法として,
・就寝1時間前に入浴(ぬるま湯に10分〜15分かけて半身浴)
・就寝1時間前に温かい飲み物を飲む
・就寝1時間前にストレッチをする

がすぐに実行可能なおすすめの方法になります.

また,夕食は就寝3時間前に済ませておくのが理想です.寝る直前に食事をしてしまうと,胃に負担がかかり消化活動が活発になってしまいます.また,逆流性食道炎のリスクも上がってしまいます.また就寝前の深部体温だけでなく,起床後の深部体温のコントロールも重要で,起床してすぐにパフォーマンスを発揮するには,人工的に深部体温を上げることが大切になってきます.具体的な方法としては,「熱めのシャワーを浴びること」,「温かい飲み物を飲む」,「軽い運動をすること」が挙げられます.

2.光のコントロール

起きてすぐに光を浴びることは,睡眠と覚醒のリズムを作る上でとても重要なポイントです.入ってきた光を合図にその15時間後に眠気が催されるという体内時計が我々人間には備わっているため,睡眠のリズムを一定に保つためにも,起床後に光を浴びることは重要になってきます.そのため,目覚まし時計のアラームで起きるのではなく,カーテンを開けたまま寝て,朝の日差しで自然に起きるのがベストな起き方になります.ちなみに,雨や曇りの日でも睡眠と覚醒に必要な量の光は入ってくるため,カーテンを開けて光を浴びることは大事です.
また,スマホから出る白色系の光やコンビニなどの照明は,サーカディアンリズムで大事なメラトニンの分泌量を変化させてしまい,睡眠に悪影響をおよぼしてしまうため,寝る直前に浴びるのは避けるべきです.

3.睡眠圧のコントロール

前述した睡眠圧を適切にコントロールすることが,質の高い睡眠には重要です.そのコントロール方法はいたってシンプルで,日中に眠気を感じる前のタイミングで仮眠を取り入れ,睡眠圧をリセットすれば良いだけです.逆に,夜の本睡眠の前にうたた寝などで睡眠圧をリセットしてしまうと,中々寝付けなくなったりと睡眠の質が下がってしまいます.また,徹夜のように睡眠圧を溜めすぎることも良くないため,適切な時間の仮眠で一旦解消し,本睡眠に向けて再び溜めていくことが大切になってきます.
仮眠のタイミングとしては,起床後の6〜7時間後,本睡眠の7〜8時間前までにとっておくことが重要.
仮眠を取り入れることで,夜の本睡眠の質も上げることができ,さらに仮眠後の午後の生産性も上がるため,良いことづくしになります.

仮眠の時間は15分〜30分が理想です.また,本睡眠と同じように横になって仮眠してしまうと,身体が本睡眠と勘違いしてしまうため,仮眠をとるさいは横たわらず,心臓より頭を上にできるソファなどに寄りかかって仮眠をとるのが良いです.
また,カフェインは摂取してから30分以降に効果を発揮するので,仮眠前に飲むことで,仮眠後にクリアな頭で活動しやすくなるため,仮眠前のカフェイン摂取はおすすめです.

最後に,本書で述べられている睡眠に関する常識・非常識を紹介したいと思います.

睡眠の常識・非常識

1.22時から深夜2時は必ずしも睡眠のゴールデンタイムではない
何時に寝たとしても,質の良い睡眠がとれていれば,寝始めてから3〜4時間の間に成長ホルモンは分泌されるため,問題ない.

2.90分サイクルは人による
よく巷で言われている「90分の倍数で眠りをとるとよく眠れる」があります.たしかに.ノンレム睡眠とレム睡眠が交互に訪れる平均時間は90分前後ですが,これはあくまで平均値なので,人によります.とれるのであれば「量」をとったほうが良いので,必ずしもこの90分サイクルに拘束される必要はないです.2時間眠れるのだったら,1時間半(90分)のが良いかな,ではなく,眠れる時間が確保できたら即,寝るのが大事です.
また,自分のサイクルは最近のセンシング機器で計測することができるので,試してみるのもおすすめです.

3.強く念じれば,その時間に起きやすくなる
嘘のような話ですが,科学的にも証明されているようです.

4.スヌーズ機能は倦怠感の始まり
スヌーズ機能によって,起きるタイミングがどんどんずれていくと,それに伴ってコルチゾールと呼ばれる不機嫌やストレスを増加させるホルモンの分泌に影響を与え,結果的に倦怠感を伴う目覚めになってしまいます.そのため,スヌーズ機能にはデメリットしかないため,今すぐに使用を中止するのが理想です.

5.ホットミルクで重要なのは「ホット」だけ
寝る前にホットミルクを飲むとよく眠れるという話がよくありますが,あれで重要なのはミルクではなく,前述したように就寝1時間前に温かい飲み物を飲み,深部温度を上げることです.そのため,カフェインや塩分,糖分が控えめの温かい飲み物であれば,牛乳にこだわる必要はありません.

6.暗記は寝る前にすると効果抜群
これは本当です.人間は睡眠中に脳の海馬で記憶を定着させたり,記憶を結合する働きがあると言われているため,睡眠前の学習は記憶の定着に効果的のようです.

7.お酒は入眠を促すが,質を悪くする
お酒は脳の活動を抑え,入眠を良くする効果はあるが,睡眠の質を下げてしまうため,質の高い睡眠のためには,ほどほどのアルコール摂取が大事です.
また,おつまみについてですが,塩分や糖分を多く含む食べ物を摂取すると,脳を活性化してしまうため,避けるべきです.

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